留学する人たち全員の目的と言っても過言ではない「英語の取得」についてお話しします。
英語は単なる勉強や会話ではなく、他文化理解です。ここでは英語を学ぶときの心得や海外ならではのおすすめ勉強方法など、机上での勉強を越えた「外国語の習得」を伝えます。
これから留学する人は臆することなくネーティブの感覚を日々肌で感じてほしいと思います。
英語を話す際の心得
スラスラ話せずともOK
あるとき自分だけ英語が話せず落ち込んだ時期がありました。ネーティブの友達に相談したところ「外国人(非ネーティブ)は全員片言だよ」と言われ、「そうなのか!」と妙に納得しました。
というのもアメリカ人は会話を聞けばすぐにネーティブか否かを自然と判断しています。ですがそれ以上に「この人は英語レベル3か4だな」「この人は俺らとほぼ同じぐらいの速度で話せるからレベル9だな」とは思っていません。
片言でもいいから話す
私からして流ちょうだと思っていた台湾人もエジプト人も、ネーティブから見ると(聞くと)みんな片言なのだそうです。
そのとき「みんなネーティブではないんだ。英語というのは片言でもいいんだ」と気が付きました。それ以降、話すときに少し気持ちの余裕が持てるようになりました。
英語を習得すると性格が変わる?その1
言語と考え方は切り離せない
みなさんはなぜ英語を話したいですか。私は理由の一つに「もっとはっきりと自分の意思を言えるようになりたい」と思ったためです。
言語というものは不思議なもので、他言語を話すことで性格や思考が変わります。なぜなら言語と考え方を切り離すことはできないためです。
言葉からリアルな心情を読み取る
私は日本語ができるアメリカ人と友達になり、一緒に映画「FRIENDS」の和訳を手伝ってもらいました。
そこで「和訳的には間違っていないけど、この言葉はアメリカ人はこういう意味として使っているよ」と聞きました。そういった心情を教えてもらうことで心から英語を理解しました。
言語と気持ちや考え方を切り離すのではなく、その言葉を選んだときの話者の心情を汲み取って理解した方が英語が理解しやすいです。
英語を習得すると性格が変わる?その2
映画を見て和訳を書き上げる
ここでは私が英語取得の際に映画「FRIENDS」を使った理由や勉強方法をご紹介します。
この映画を選んだ理由は万人に分かりやすい内容で、「映画で英語学習」と検索すれば必ず上位に上がってくるような定番の映画だったためです。
私はNetflixから閲覧し全ての文章を和訳しました。その後ネーティブの友達と一緒に映画を観て横から解説してもらいました。
アメリカ人に確かめてもらう
細かい間違いにはこだわらず、各セリフの言いたいことが分かる理解を心掛けました。これは私の英語の勉強方法の中で一番効果的でした。
時々私のしつこい質問に対し「そんなの理由ないよ!」と言われてもめることもありました。逆に日本語でも答えられないこともあるので、全ての理由を知るというよりある程度「そういうもんだ」として使ってみた方がいいと思います。
価値観の変化とは
留学すると価値観が変わるとよく言います。しかし一体どのように価値観が変化するのでしょうか。そもそも具体的にどんな価値観が存在するのでしょうか。
私はこの留学中、さまざまな境遇で自分の潜在意識に目を向けることになりました。総じて言うと「留学すると価値観が変わる」というよりむしろ「自分の価値観を改めて(初めて)知る」というほうがしっくりくる気がしました。
留学中、自分と違う価値観の人に出会ったとき、なぜそういう考え方があるのか想像してみてください。その際に背景を知ることが大切です。
なので、できるだけ自分と違う考え方の人と話してみてください。そして理解に苦しんでください。これが留学の醍醐味だと思います。
価値観が変わった具体例
身近な友人の卒業校は
ここでは私が印象に残ったことを一つご紹介します。
2019年現在アメリカでは、義務教育中の子どもたちが学校に通わず家で勉強する「ホームスクール」が全ての州で認められています。友達がホームスクール出身なのでこの制度を知ったのですが、学校での教育が当然と考えていた私は驚きました。
ひとつの知識が多様な理解に
アメリカの教育制度がそこまで進んでいないこともあるでしょう。
日本のように「国民全体の基礎知識を深めよう」という教育方針より、むしろ「個人の才能を深めよう」という発想が強いというのもあります。ならば、より個人を大切にするホームスクールという選択肢も出てくるなと理解しました。
同時に「学校とは何なのか」を改めて考えるきっかけにもなり、多面的な考え方ができるようになりました。
日本語ってどんな言語?
「英語が難しい」という日本人の話す言語は
私たちはいつも「英語が難しい」と嘆きますが、外国人は日本語のことをどう思っているのか気になりませんか?日本に興味のある複数の外国人に聞いてみました。すると、全く日本語を理解できない人からは「柔らかくきれいな音に聴こえる」との反応でした。
どの言語より難解な日本語
また日本語が比較的話せる人からは「どの言語習得よりも難しい」とのことでした。理由は「日本語は世界一ひとつの単語に含まれる意味が多い言語」と言われているためです。
日本語は、ほとんどの会話で主語や目的語が省略されます。さらにそのときの話者の心情や背景、本音までくみ取らなければなりません。言葉数は少なくても一度に多くの情報を受け取らなければならず、話についていけないそうです。
ゆえに、日本語は勉強すればするほど難しい言語と言われています。
留学中のおすすめ~「継続力」をつける
留学中は忙しく時間がないように思えますが、はっきり言うと分単位で行動する社会人より断然時間があります。なのでこの機会を利用して英語や大学の勉強以外に、普段できないこと見つけて継続してほしいと思います。
私の場合は英語の勉強以外に「ゴルフ」「読書」に集中しました。ゴルフは社会人時代に数回体験したことはあったのですがあまり練習できなかったので、近くの練習場に通い詰めました。
また読書を選んだ理由は外国に住むと無性に活字を読みたくなったためです。今まで紙の書籍を好んでいたのですが、本屋がないためついに電子で読むようになりました。これが慣れると意外に読みやすく、気付くとオンラインで次々に注文してしまいました。
留学中の参加イベント
留学中はできるだけいろいろな人と出会うために、イベントに参加することをおすすめします。
例えば、大学で開催しているアクティビティー、クラスのメンバーが開催している週末のバーベキュー、英語と日本語の交流会のパーティー……。このようにさまざまなイベントが開かれています。
いきなり外国人との交流に不安がある人は、まずは日本人と一緒に参加することで外国人と話す雰囲気をつかむことが大事です。
留学前に「日本人と話してはダメ」と言われたのですが、私の場合は外国人と話してもあまり英語が通じず、初めのうちはストレスがかかってしまいました。適度に日本人と話し、徐々に外国人の友達を増やしていく方法をおすすめします。
まとめ 前向きに挑み趣味も楽しんで
今回は机上の英語ではなく心情の英語に触れる留学をしてほしいと思い、書きました。
世界的にみて英語よりも日本語習得の方が複雑であることも、お分かりいただけたかと思います。英会話は難しいと諦めるのではなく、日本語より簡単なんだと言い聞かせて前向きに話してください。
また、留学中は時間があるので英語以外にも自分の興味のあることを見つけ、継続する力をつける絶好のチャンスです。ぜひ挑戦し、継続してみてください。