しゃべれなくても苦手でも、大人になると旅行や出張などで英語圏のアメリカへ行く機会が訪れます。付け焼き刃でレッスンに通っても、ネーティブスピーカーを前に会話できるようになるのは難しいです。
でも、卑屈になることはありません。わからないなりに前向きにコミュニケーションをとりつつ、滞在を楽しむ方法はあります。まずは伝えようとする気持ちが重要です。短期旅行者が遭遇する場面別に、お役立ち英語のフレーズをご紹介します。
英語を話す上で大事なこと
地域によるアクセントの違いは随所にあり
日本に方言があるように、広大なアメリカも地域によって独特なアクセントや言い回しがあります。
筆者は西海岸のカリフォルニア州に在住していますが、東海岸、特にニューヨークの英語はとても速度が早く感じます。また、いわゆる「南部なまり」の強い英語は聞き取りにくいことが多々あります。
移民が多い都市部には、英語を第2言語として使っている人たちが多く生活を営んでいます。そういった方々はなにも臆することなく独特な母国語アクセントがある英語で、しっかり自己主張をしています。
大きくはっきりゆっくり話そう
日本人特有の英語のアクセントや文法の誤用を意識しすぎてしまい、言いたい英語のフレーズが頭の中にあっても口から出せないのはとってももったいないです。日本人なのですから日本なまりの英語をしゃべってもなにもおかしくありません。
まずは伝えようという気持ちをもち、いつもより大きな声で笑顔と共にはっきりゆっくり話しかけることが重要です。次に、中学校レベルの英語でわかる簡単な英語のフレーズをご紹介します。
英語の超簡単なあいさつ
他人でも目を合わせて笑顔で
ホテルの廊下やエレベーターで他人と居合わせた際、目を合わせないようにうつむくのではなく「Hi(ハイ)」または「Hello(ハロー)」と笑顔であいさつをしましょう。朝であれば「Good morning(グッドモーニング)」が適しています。
また、お店に入る際も「Hi(ハイ)」と声をかけるようにしましょう。何も買わなかった場合でも、お店から出る際は「Thank you(サンキュー)」と一言いうことをおすすめします。
言葉の裏に込めるメッセージとは?
「なぜ見知らぬ人にあいさつをするのか?」と思う方もいらっしゃるでしょう。ただ単にフレンドリーにすることをおすすめしているわけではありません。
目を合わせて笑顔であいさつすることにより、「私はあなたに危害を加えるつもりではない」「このお店に入ってきたのは強盗ではありませんよ」というメッセージを送っていることになるのです。
英語の意思表示の方法
相手にわかりやすく伝えること
日本人ははっきりとした意思表示が苦手なことで有名です。一方、アメリカ人みんなが白黒はっきり意思表示ができるかというと、そうでもなく優柔不断な人もいます。
しかし、自己主張をしっかりすることを教育されているアメリカ人は、日本人よりはっきりとしたコミュニケーションを好む傾向にあります。
Yesを安易に使わないで
英語初心者で反射的に「Yes,Yes」と、日本語の「はい、はい」というあいづちの代わりに多用してしまう方を散見します。「Yes」は同意を意味するので、相手が何をいっているのかわかるまでは「Yes」と言わないように心がけましょう。
何を言っているのかわからない場合は、聞き返すか翻訳アプリなどを使って内容を確認してから、YesかNoを伝えましょう。
お店で使える便利な英語フレーズ
お店でのお買い物
旅行の楽しみの一つがお買い物です。お店を見て回っていると「Can I help you?」と声をかけられることが多々あります。その際は「Just looking(見ているだけです)」と答えましょう。
購入したい場合は「I’ll take this(これをください)」または「Where is the cashier?(レジはどこですか?)」と声をかけましょう。
レストランでの応答
たいていのお店の入口で「How many?」と聞かれます。これは人数を聞いているので1人であれば「One, please」と答えましょう。
会計時には「Check, please(お会計お願いします)」と声をかけて伝票を持って来てもらいます。
残り物がありそれを持って帰りたい場合は「Box, please(箱をお願いします)」と言えばわかります。箱をもってきてくれて自分で詰める場合と、お店の人が一度食事を下げて箱に入れて持って来てくれる場合とがあります。
スーパーマーケットで
レジではまず必ずと言っていいほど「How are you?」とあいさつがあります。これはあくまでも慣例的なもので、あなたがどう(How)過ごしているのか聞いているわけではありません。笑顔で「Good(いいよ)」と回答できれば問題ありません。
昨今のスーパーマーケットでは買い物袋が有料のところが大半です。アメリカのスーパーでは店員さんが袋詰めする際、「Do you have a bag?(袋持ってる?)」と聞かれます。
持っている袋を渡すか、もっていなければ購入も可能です。購入する場合は、「I want to buy a bag(袋を購入したいです)」と言いましょう。お会計に袋代が自動的に追加されます。
ファーストフード店で
オーダーの一番最初、または最後に絶対聞かれるのが「For here or to go(ここで食べますか、それとも持ち帰りますか?)」。
店内で食べたい場合は「For here, please」、持って帰る場合は「To go, please」と言いましょう。
困ったときの英語フレーズ
身の危険を感じるときのフレーズ
- 「Somebody help me!(誰か助けて!)」
- 「Please, call the police!(警察を呼んでください!)」
- 「Stop it!(やめて!)」
- 「Don’t touch me!(触らないで!)」
聞き返す際のフレーズ
- 「Excuse me?(何ですか?)」語尾をしっかり上げていいましょう。
- 「Could you say that again, please?(もう一度言ってもらえますか?)」
場所を聞くフレーズ
- 「I got lost(道に迷いました)」
- 「Where is the restroom?(トイレはどこですか?)」
使えるお役立ち英語翻訳アプリ
Web上やスマホアプリで使える高機能の翻訳サービスがいくつかありますので、ご紹介します。昨今の翻訳アプリはどれも高機能なので、困ったときや込み入った話をしたい際には利用してみる価値があります。
Google翻訳
スマホにしゃべってその場で通訳してもらえる優れもの。「会話モード」を使い外国人と一対一での会話を通訳します。どの言語かも自動認識してくれます。また、カメラを使ってメモや書類のリアルタイム翻訳もできます。
海外に行ってインターネットの接続がない場合でも使えるように、あらかじめ翻訳ファイルをダウンロードしておけば、オフラインでも利用できます。
Microsoft 翻訳
機能はGoogle翻訳とほぼ同じです。言語をダウンロードしておくことで、オフラインでも利用可能です。ユニークな点は自分が吹き込んだ日本語が、翻訳されて相手のスマホ画面で別言語で表示されることです。この機能は音声同時通訳できます。
まとめ
筆者は世界各地に旅で、日本語はもちろん英語が通じない場所にも多数行きました。そういった場所で常に心掛けていたのはあいさつだけは現地の言葉でする、ということです。それだけで、現地の方の自分に対する姿勢が異なってきます。
今日は大変便利な翻訳アプリが無料で使えます。そういったテクノロジーも活用しつつ、言語の違いに臆することなく滞在を楽しんでください。