ニューヨークに来たら一度は訪れておきたいヤンキースタジアム。最近では、田中将大選手が活躍していることもあって、野球にあまり興味がない人にも人気のスポットとなっています。
今回は野球のことをあまり知らない人でも楽しめるように、試合観戦に行く前に知っておくと面白い豆知識から、チケット購入方法、スタジアムへの行き方までを詳しくご紹介していきたいと思います。
ヤンキースタジアムの歴史
現在のヤンキー・スタジアムは2009年4月に開場されました。1923年から使用されていた旧スタジアムの老朽化が進んだことにより、2006年に現在のスタジアムの建設が始まったそうです。
この建設にかかった費用は、何と15億ドル(現在の日本円で約1650億円)。ヤンキー・スタジアムのチケット代は他のスタジアムに比べて高いことで有名ですが、この建設費がチケット代を上げている理由の一つだそうです。
低迷してきている観客動員数
世界的にサッカーの人気が強くなってきた近年、メジャーリーグでもスタジアムの観客動員数が低迷してきていると言われています。
ヤンキー・スタジアムの全盛期は、新しいスタジアムに変わる前の2004年から2008年で、一年間になんと約400万人を動員していました。
アメリカのスポーツ専門WEBサイト「ESPN」によると、2018年のヤンキー・スタジアムの年間観客動員数は、ロサンゼルス・ドジャースに次いで2位の348万人。全盛期に比べると数字が落ちてきているのがわかります。
ヤンキースタジアムの豆知識
ヤンキー・スタジアムはベーブ・ルースが建てた!
実はヤンキースは1913年から、ニューヨーク・ジャイアンツ(現在はサンフランシスコ・ジャイアンツ)と同じスタジアムを使用していました。
しかし、1920年になってベーブ・ルースがヤンキースにレッド・ソックスから移籍すると、54本塁打をマークして大活躍。それを機にヤンキースの年間観客動員数が一気に急増。
そんなヤンキースの人気ぶりに腹を立てたジャイアンツの監督は、1921年以降はヤンキースにスタジアムを使わせないと言い出します。
しかし当時、ベーブ・ルースのおかげで儲かっていたヤンキースは、すぐにホームスタジアムを現在のブロンクス地区に建てることができたのでした。
こういった歴史から、たまにヤンキー・スタジアムのことを「The house that Ruth builtールースが建てた家ー」と呼ばれることがあります。
左打者が有利のスタジアムになっている
ヤンキー・スタジアムは左打者にとって有利なスタジアムとして有名です。ライト側のスタンドの裏にあった地下鉄の高架線の関係で、ライト側が狭くレフト側に比べるとスタンドが少し手前に出ていることが理由のひとつ。
左翼が96.9メートルという長さに比べて、右翼は95.7メートル。1メートル以上ライト側が狭くなっています。
他にも、新スタジアムになってスタンドの傾斜の形や周りの立地が変わった関係で、ライト側からホームベース側に向かって吹いていた向かい風が、現在ではホームベースからライト側の上空へと向かう追い風に変わりました。
これにより打球が風に持ち上げられてホームランになるケースが増えたそうです。
こういったスタジアムの特徴から、ヤンキースには左の強打者が多く在籍しています。
初観戦証明書がもらえる
日本のスタジアムではあまりないサービスですが、多くのメジャーリーグのスタジアムでは「First game certificate」と呼ばれる初観戦証明書を無料で発行してくれます。
ヤンキー・スタジアムでもこの証明書を受け取ることができるので、ぜひ立ち寄ってみることをおすすめします。
場所は1階のセクション128付近にあるゲストサービスエリア「HOW MAY I HELP YOU?」と書かれた文字が目印です。記名帳に名前、出身地、年齢を書き込むと係の人がすぐに証明書を発行してくれます。
ヤンキースタジアムの知っておくと便利な情報
グッズを買うならゲート4、6から入ろう!
座席に関係なく、どこのゲートからでもスタジアムには入場可能です。もし、早めに行ってチームのグッズを買いたいという方は、ゲート4、またはゲート6から入りましょう。
ゲート4から入る場合は入って右に、ゲート6から入る場合は入って左に進むと一番大きいヤンキースのチームストアがあります。もちろんほかのゲートの近くにもギフトショップはありますが、商品の品揃えはチームストアに比べて少ないです。
特に決まった選手のチームウェアを買いたい人は、在庫も種類も多く置いているので、真っ先にこのチームストアに行くことをおすすめします。
セクション407A、433はアルコール禁止
実はセクション407Aと433の座席はスタジアムで唯一アルコール・フリーのセクションになっています。アルコール・フリーと聞くと、お酒を飲んで良い場所だと勘違いしてしまう人が多いですが、アメリカでフリーという場合は禁止という意味です。
子供連れであまりお酒を飲む人の近くには行きたくないという人にはいいかもしれませんが、お酒を飲みながら観戦したいという人は、チケットを買う際に注意しましょう。
紫外線、雨対策には一塁側の2階後方の席がおすすめ
日本と比べて紫外線が強いニューヨーク。冬でも日中の試合の場合、長い時間強い日差しの下にいるのはかなり辛いです。
そこでおすすめは、一塁側の2階後方の席です。このエリアはスタジオの向いている方角の関係で、3階席が屋根となり日中でも日陰になります。また、雨が降ってもずぶ濡れにならずに済みます。
夏でも上着は必須
夏でも夜の試合になると、かなり肌寒くなります。私は真夏日にヤンキースのナイトゲームを見に行ったことがありますが、陽が落ちると風が吹くたびに体が冷えてきて我慢できないほどでした。結局途中でギフトショップに行って大きめのタオルを買うはめに。
どんなに日中が暑かったとしても、薄い上着は持って行くことをおすすめします。
ヤンキースタジアムのチケットの購入方法
チケットを買う方法はいくつかあります。一番信頼できるのがMLBの公式サイトから購入する方法なのですが、レギュラーシーズンのチケットはすぐに完売してしまうため、なかなかチケットを入手するのが困難です。
そこで、多くの人が使っているのがStubHubです。このStubhubは、ヤンキースから公認されているチケット転売サイトですので安心して購入できます。
ちなみにStubHubのチケットは、全てモバイルチケットのみです。前もってチケットを印刷して持って行く必要がありません。その代わりにStubHubのアプリをインストールしておく必要があります。
ただ、残念ながら日本ではこのアプリをインストールすることができません。なので、ニューヨークに着いてから、ホテルやカフェなどのWi-Fiを使ってインストールするようにしましょう。
ゲームの48時間前になると、アプリにチケットの代わりとなるQRコードが表示されるようになり、それをスクリーンショットで撮影して当日見せればOKです。
チケットの購入方法は下記の通りです。
まずは下のリンクからヤンキースの公式WEBサイトにアクセスし、緑色の「Buy/Sell your tickets on StubHub」をクリックします。
https://www.mlb.com/yankees/tickets/stubhub
リンクを開くと、このようなページに飛びます。まずは「Buy/Sell your tickets on StubHub」と書かれている緑色のボタンをクリックしましょう。
クリックするとヤンキースの全てのゲームスケジュールが表示されます。
買いたいのはヤンキー・スタジアムで行われるホームゲームですので、①まずは右上にある「Filter」をクリック。②の「Home」にマークし、③の「Apply」をクリックします。
すると、ヤンキー・スタジアムで行われる全てのゲームが表示されます。観に行きたい日にちをクリックしましょう。
日にちをクリックすると、この上のようなページに移ります。
左上にある「All tickets」から買いたいチケットの枚数を選択します。
次に観戦する席のセクションを選びます。スタジオのマップのセクションをクリックすると、①のように写真が表示されます。
プラスマークをクリックすると、上の写真のように席からの眺めを確認することができます。
セクションが決まったら、左のリストを見てみましょう。ここで確認したいのは何列目なのかということと、金額です。列が前になるほど値段は高くなっていきます。
クリックすると、上のページに移ります。ここで確認することは4つ。
- ①の欄の日にち、開始時間、スタジオが「Yankee stadium, Bronx, NY」になっているか。
- ②の欄の列は選択した列か、複数チケットの場合は席が隣り合っているこという意味の「Seat will be together」が書かれているか。
- ③金額(これは手数料抜きのチケット1枚の金額です)
- ④チケット枚数(間違っている場合は変更しましょう)
確認し終わったら「Go to checkout」をクリックします。
次はStubHubへサインアップです。赤いラインの「Sign up」をクリック。
上の画像に沿って必要事項を記入していきます。終わったら「Sign up」をクリックして支払い情報の記入に進みます。
上の画像に沿ってクレジットカード情報を記入していきます。ここで合計金額が表示されるので確認しましょう。
終わったら「Continue to billing」をクリックし、請求先の登録に進みます。
請求先となる住所を入れたら、「Save and review your order」をクリックして注文の確認をします。
ここまで来たら、後は最終チェックです。
- ①日にちと開始時間、スタジオの場所が「Yankees Stadium」になっているか確認
- ②チケット枚数とセクション、列
- ③クレジットカードの下4桁の確認
- ④これはもし何らかの理由でゲームを見れなくなってしまった場合、全額(1万ドルまで)返金することができる保険です。追加料金で保険をつけることができます。つけたい方は「Yes」、必要ない方は「No」にチェックします。
- ⑤金額の確認
- ⑥登録したメールにお得な情報が届きます。受け取りたくない場合は、チェックを外しましょう。
- ⑦全て確認したら「Buy now」をクリックして終了です。
以上を終えると、登録したメールアドレスにチケット購入完了のメールが届きます。これで全て完了。
当日は、アプリに表示されたQRコードをスクリーンショットして保存し、それを入り口で見せましょう。(現地でネットに繋げられる人は、その場でアプリを開いてQRコードを見せましょう)
ヤンキースタジアムへの行き方
一番無難な行き方は地下鉄でしょう。
スタジアムから最寄りの駅は、161 Street Yankee Stadium駅です。マンハッタン中心部から乗る場合は、緑の4ライン、オレンジのB、Dラインでアップタウンに向かう電車に乗り161 Street Yankee Stadiumで降りましょう。
この駅に着いてしまえば、スタジアムは目の前なので迷うことはありません。駅から一番近い入り口はゲート6。大きく書かれた「Gate 6」へ目指しましょう。
スタジアムまではタクシーを使っていくこともできますが、マンハッタンの中心部からスタジオまでは約30分かかります。ただし、タクシーで行くには高額になりますし、ゲームがある日はスタジアムの周りがかなり混雑します。
ヤンキースタジアムの持ち物は最小限に
毎年厳しくなっているヤンキー・スタジアムのセキュリティ・チェック。大きめのバッグは、荷物をチェックする前に入場を拒否される場合もあります。下記のものは持ち込み禁止ですので、行く前に確認しておきましょう。
- バックパック、ブリーフケース、アタッシュケース
- ノートパソコン、iPad
- ビデオカメラ(デジタルカメラ、一眼レフはOK)
- カメラの三脚
- プラスチックボトル、瓶、缶、水筒(未開封のプラスチックボトルはOK)
- サービス・ドッグ以外の動物
- 日焼け止め
- 鳴り物の応援グッズ
- ナイフなど、鋭利なもの
ちなみに、私の友人は化粧ポーチに入っていたビューラーも取り上げられたそうです。ゲートによって厳しいところや緩いところと、差がある場合もあるようです。荷物は最小限にしておくのが、ベストでしょう。
アクセス情報
- 名称:ヤンキー・スタジアム
- 住所:1 E 161st St, Bronx, NY 10451
- 電話番号: (718) 293-4300
- 最寄り駅:緑の4ライン、またはオレンジのB、Dラインで161 Street Yankee Stadium駅下車 徒歩1分
- WEBサイト:https://www.mlb.com/yankees
まとめ
ゲームが終了すると、一斉に人が帰宅しようと駅に集まるので、帰りの混雑は覚悟しておきましょう。
タクシーで帰る方法もありますが、ヤンキー・スタジアムの周辺エリアはあまり治安が良くありません。ゲーム終了後は車も混雑するので、少し離れた場所までいかないとタクシーを捕まえるのは困難です。
ゲーム終了後はあまり周辺をうろつかずに、人の波に乗って駅に向かうのが無難かもしれません。
本場メジャーリーグの迫力を肌で感じられるヤンキー・スタジアム。ニューヨークに行くならぜひ挑戦してみてほしい、おすすめの場所です。