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ニューヨーク州で運転免許を取得するための必要書類や流れを徹底解説!

ニューヨーク

日本に比べて比較的安く短い時間で運転免許が取得できると言われているアメリカ。州によって、交通ルールや免許取得手続きがそれぞれ変わってきます。特に難しいとされるニューヨーク州で先日運転免許を取得してきました。

そこで今回は実際に私が運転免許を取得した際の流れや、必要書類などについて詳しく紹介していきたいと思います。

※1ドル=約106円

ニューヨークで運転免許取得の流れ

車

ニューヨーク州で免許を取得する際の主な流れは、下記の通りです。

  1. まず近くにあるDMV(Department of Mortor Vehicles)と呼ばれる免許センターに行く。筆記テストを受け、ラーナーズ・パーミット(Learner’s Permit、運転練習許可証)を取得
  2. DMV認定の自動車学校にて5時間講習を受け、証明書(Certificate)をもらう
  3. 自動車学校に通う。もしくは21歳以上の運転免許取得者に同乗してもらい、路上試験のための運転練習をする
  4. 路上試験を予約し、路上試験を受ける

費用は日本とは比較できないレベル

基本的には、この4つの流れで運転免許を取得します。

アメリカでは自動車学校へ通う人は少なく、運転免許を持っている21歳以上の家族に同乗してもらって練習するのが普通です。そのため、運転免許取得にかかる費用は筆記テストと5時間講習のみで、トータルでなんと200ドル(約21,600円)以下で済んでしまいます。

※年齢、州によってかかる費用は変わります。

自動車学校に通ったとしてもプラスで300ドル(約32,400円)程度。日本で免許取得となると、ほとんどの人が10万円以上かけて自動車学校に通うので、日本人にとっては信じられないほど安い金額です。

運転練習許可証(ラーナーズ・パーミット)を取得する

書類

ラーナーズ・パーミットとは

運転免許を取得する第一歩となるのが、このラーナーズ・パーミット(Learner’s Permit)です。ラーナーズ・パーミットとは運転練習許可証のことです。これは筆記テストを受けて合格すれば取得できます。

この運転練習許可証がないと路上で運転練習ができません。まずはオンラインで筆記テストの予約を入れましょう。

筆記テストの予約

筆記テストはDMVのウェブサイトから簡単に予約できます。NYDMV(ニューヨーク州免許センター)公式ウェブサイトに行き、下記の手順に沿って進みましょう。

  1. 「Make a Reservation」をクリック
  2. 自分の近所のDMVオフィスをリストの中から選択する
  3. 「License or ID」をクリック。右に表示されたリストから「Written Test/Permit」を選択。右に表示されたリストから「Car/Motorcycle」を選択する
  4. 表示された日にちから、都合のいい日時を選択する
  5. 名前、メールアドレス、携帯番号、自分の生まれた年を西暦で入れる

以上の順で予約を完了すると、登録したメールアドレスに日時、場所とバーコードがついたメールが届きます。筆記試験当日はこのメールを印刷して持って行くようにしましょう。

筆記テストの勉強

テストの問題数は20問で、そのうち16問以上正解で合格です。

私が受けたテストで出題されたのは簡単な道路標識、追い越しや交差点でのルール、アルコールが運転に与える影響などでした。ほとんどが一般常識なので特に難しい問題はありませんが、やはり先に予習していくと安心です。

私が筆記テストの勉強に使ったのは、ニューヨークにある日系の自動車学校「FUJI Driving School」のウェブサイトに載っている予想問題集です。

PDFファイルをダウンロードして印刷し、暇なときにぺらぺらとめくっていただけでしたが、十分勉強になりました。下記リンクからダウンロードできます。

必要書類と持ち物

筆記テスト当日に持っていく必要書類は、全てコピーではなく原本が必要です。

  • ラーナーズ・パーミット申請書……「MV-44」と呼ばれる申請書。これはDMVに用意されているので現地で記入できるが、DMVのウェブサイトから印刷して先に記入し持参も可能
  • 名前と生年月日を証明する身分証明書……パスポート(ビザ、I-94がついているもの)
  • 社会保障ステータスを証明する書類……ソーシャル・セキュリティ―・カード、もしなければソーシャル・セキュリティ―・オフィスで「Letter of Ineligibility」を取得しよう
  • ニューヨークに居住していることを証明する書類……ノン・ドライバー・ライセンス、アメリカの銀行の明細書、公共料金の請求書、アメリカの高校の学生証とレポートカード、アメリカの大学の学生証、クレジットカードの明細書、リース契約書などから名前と現住所が記載されているもの2点
  • 眼鏡やコンタクト(筆記試験に合格した場合、視力検査があるため)
  • ラーナーズ・パーミット申請料……普通車免許は「クラスD」というカテゴリーになり、21歳以上であれば65ドル(約7,020円)前後(年齢、カテゴリーによって値段は変わる)

持ち物確認サイト

NYDMVのウェブサイトにある必要書類チェックリストで、自分の書類が条件を満たしているかを確認することができます。DMVへ行く前に必ずチェックすることをおすすめします。

筆記テスト当日

筆記テスト当日は、かなり待たされることを予想しておきましょう。予約していても、筆記テストを受けてから作業が終わるまでがとても長いです。私は全て終わるのに3時間かかりました

テストですが、私が受けたDMVオフィス(Atrantic Center)では筆記ではなくパソコン上で受けました。これはDMVオフィスによって変わってくるかもしれません。

筆記テストに合格すると、そのあとラーナーズ・パーミット用の写真撮影、簡単な視力検査、申請料の支払いへ進みます。

支払いを済ませると紙のラーナーズ・パーミットをその場で渡されます。これは仮のラーナーズ・パーミットで、本物は約1週間後に自分が指定した住所へ送られてきます

5時間講習(5 Hour Pre-License Course)を受ける

教室

ラーナーズ・パーミットを取得したら、次はDMV認定の自動車学校で5時間講習(5 Hour Pre-License Course)を受けます。5時間講習を受けると、講習を受けた証明となる証明書(Certificate)が渡されます。この証明書がないと、路上試験は受けられません。

一般的な講習料金

5時間講習の値段は35~50ドル(約3,780~5,400円)が一般的で、それ以上の場合は高いと言えるでしょう。ただし、運転経験のない高校生は無料で受けることができます。しっかりと平均的な値段を知ってから学校を選ぶようにしましょう。

自動車学校選びとセットプラン

ちなみにほとんどの学校がパッケージプランを用意しています。5時間講習、レッスン、路上試験の予約手配、路上試験の送迎と車の手配(アメリカの路上試験では自分で車を用意しなければなりません)がセットになったものです。

私は近所の自動車学校で、5時間講習、5回のレッスン、路上試験の予約手配、路上試験の送迎と車の手配込みにしました。これは295ドル(約31,860円)でした。こういったものは平均して150~300ドル(約16,200~32,400円)の自動車学校が多いようです。

21歳以上の免許保持者に頼む

もちろん、知り合いで車を持っている21歳以上の運転免許保持者がいればもっと簡単です。その人に頼んで運転練習、路上試験の送迎をお願いしてもOKです。その場合は5時間講習のみ予約し、路上試験の手配は自分ですることになります。

路上試験の予約はすぐにいっぱいになってしまうので、5時間講習を受けたらすぐに予約を入れましょう。

路上試験を受ける

鍵

最後のステップとなる路上試験。私が受けたのはスタテン・アイランドの試験会場でした。試験会場と言ってもDMVのようなオフィスがあるわけではなく、集合場所は普通の道路です。

道路脇に並んでいる車の列に並び、試験官が順に乗り込んで試験はスタートします。試験官が乗り込んできたら、ラーナーズ・パーミットと5時間講習の証明書を渡します。

路上試験の内容

まずは試験官が路上試験の内容の説明をしてくれます。路上試験では右折、左折、パラレルパーキング(縦列駐車)、3ポイントターン(Uターン)を行います。これを試験官が審査し、審査評にチェックしていきます。

試験官の判断でチェックされるとマイナスポイントが加算されます。30ポイント取ってしまうと、不合格となります。ちなみにパラレルパーキングで歩道の縁石に車が当たってしまうと、ポイントに関係なく即不合格になります。

路上試験スタート

説明が終わると、座席とミラーを確認し「エンジンをかけてください」と言われたらエンジンをかけます。試験官からの指示がない限り、エンジンはかけてはいけません

「後方から来る車に注意し、自分のタイミングで車をスタートしてください」と言われます。そうしたらウインカーを出して直視で後方確認、そして車をスタートします。あとは右折、左折、パラレルパーキング、3ポイントターンをして終了。

路上試験合格の場合

不合格の場合は5時間講習の証明書を返され、合格の場合は証明書は試験官が保管します。

最後に軽いアドバイスをもらい、ポイントが書かれたレシートを渡されるのでそのレシートにサインします。後日運転免許証が届くまでは、そのレシートとラーナーズ・パーミットのセットで運転免許証の代わりとなります。

レシートの有効期限は90日間なので、それまでに運転免許証が届かない場合はDMVへ連絡しましょう。

まとめ~日本に比べると安くて簡単~

渋滞

今回ニューヨークで免許を取得してみて感じたのは、日本で免許取得していれば特に難しいことはないということ。自動車学校の人にも言われましたが、日本の免許制度はとても厳しいので日本で免許を持っていれば受かる確率は高いそうです。

ニューヨークで免許取得を考えている人は、あまり緊張せずに路上試験に臨むといいと思います。

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ニューヨーク生活・就職HACK編集部
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