冬の雪景色のニューヨークもきれいですが、やはり毎年待ち遠しいのが屋外イベントが多く開催される夏のニューヨークです。そして、夏のニューヨークの定番イベントといえば、日暮れから各所の公園で行われる映画上映会。
今回私は、ミッドタウンの高層ビルに囲まれた公園、ブライアントパークの「Bryant Park Movie Nights」へ行ってきたので、その様子をご紹介したいと思います。
※1ドル=106円
Bryant Park Movie Nightsは夏の定番イベント
毎年夏になると、ニューヨーク各地の公園で開催される屋外での映画上映会。なかでもアクセスしやすく、気軽に参加できるということで人気なのが、ブライアントパークで行われる「Bryant Park Movie Nights(ブライアントパーク・ムービー・ナイト)」です。
ブライアントパークでは、夏には映画上映会以外にも無料で参加できる屋外でのヨガクラス、冬にはホリデーマーケットやスケート場がオープンするなど、季節ごとに様々なイベントを開催しています。
上映スケジュール
夏の定番イベント、ブライアントパーク・ムービー・ナイトが開催されるのは、6月初旬から8月中旬までの毎週月曜日です。
上映される映画は、アメリカン・クラシック映画から新作まで、幅広いジャンルの作品が上映されます。私が参加した日は、ウィル・スミスとマーティン・ローレンス主演の「BAD BOYS」が上映されていました。
上映前には、映画についての簡単なクイズも行われていたので、事前にブライアントパーク公式ウェブサイトから何が上映されるか確認しておくと、より一層楽しめるでしょう。
- ブライアントパーク公式ウェブサイト: https://bryantpark.org/programs/movie-nights
Bryant Park Movie Nightsがオープンするのは5時から
映画上映がスタートするのはその日の日没時間ですが、ブライアントパークの芝生エリアがオープンするのは5時です。今回私は4時半ごろに到着しましたが、実際に混み始めるのは芝生がオープンする10分前の4時50分ごろからでした。
そして5分前になると、上の写真のように場所取りのために芝生のまわりに人が集まってきます。
※この芝生の周りの椅子が並ぶエリアに入る前に、必ず荷物検査があります。
オープン前に芝生に並べられた映像ストリーミング会社NETFLIX(ネットフリックス)のオリジナルトートバック。
長い間、アメリカのテレビ放送局HBO(エイチ・ビー・オー)がこのイベントのスポンサーとなっていましたが、今年からネットフリックスに変わりました。
この並べられたトートバッグは、早い者勝ちでもらえるネットフリックスからの小さなサプライズギフトで、芝生がオープンすると同時にみんなトートバック目掛けて走っていきます。
場所取りでさえもかなりの争奪戦ですが、このトートバックのおかげでより激しさが増していました。
写真はオープン直後のものですが、まだ比較的スペースも空いています。6時以降に来ると芝生は人で埋め尽くされてしまい、入る隙間がなくなります。
しかしオープン時間に到着していれば、周りの人を気にせず自分の好きな場所をとることができるので、できるだけ早めに到着するように行くことをおすすめします。
ブライアントパークにはフードスタンドが立ち並ぶ
5時に芝生がオープンし、場所を確保したらあとは上映時間までリラックスして待つだけ。日没時間はだいたい8時過ぎなので、約3時間はあります。
自分でスナックや食べ物を持って行ってピクニックをしてもいいですし、公園内に立ち並ぶフードスタンドで買っても食べてもOKです。
今年のフードスタンドでは、自家製レモネード、アイスクリーム・ドーナッツ、ロブスターロール、ハンバーガーなどがありました。
ほかにも、B級グルメの祭典スモーガスバーグでもお店を出している「Oconomi」は、日本人のオーナーが経営するお好み焼き屋さんです。お好み焼きと焼きそばのセットは、量が多すぎず少なすぎず映画前に腹ごしらえするにはちょうどいい量でした。
フードスタンドのChandonのワインバー
アルコール類の持ち込みは禁止ですが、公園内で販売されているお酒は芝生エリアで飲むことができます。
今年はスポンサー会社の一つであるCHANDON(シャンドン)がバーをオープンし、スパークリングワインを販売していました。外で映画を見ながらスパークリングワインを飲めるなんて、とても素敵な経験ですよね。
購入する際は必ず年齢確認があるので、身分証明書を持っていくのを忘れずに。ちなみに、スパークリングワインの値段は、187mlの小さなボトルで一つ14ドル(日本円で約1,517円)とやはり少し高めです。
ブライアントパークの無料のフォトブース
最近、イベントではかかせない存在になっているフォトブースも2カ所設置されていました。豪華なベンチまで用意されています。
メールで写真を受け取るか、またはその場でプリントして持ち帰ることができるので、ニューヨークでの思い出にフォトブースでの撮影はおすすめです。
私が行った当日は家族連れが多く、フォトブースの周りで子供たちが大はしゃぎしている光景もありました。こういった、ちょっとしたエンターテインメントがあると、家族で来ても子供たちが飽きずに参加できるのでいいですね。
Bryant Park Movie Nightsで無料でポップコーンとサンプルドリンクがもらえる
公園の後方ではイタリアのミネラルウォーターのブランド、サンペレグリノが新商品のプロモーションを行っていました。こういったイベントでは、スポンサーとなる会社のプロモーションが行われ、新商品のサンプルの無料配布や試飲をすることができます。
今回のイベントでは、新商品のダーク・モレロチェリーとザクロのフレーバー、レモンとレモン・ゼストのフレーバーのサンプルを無料配布していました。
暑い日が続いているニューヨークの夏。この日は夕方6時過ぎでも30度近くあり、そんな暑いなかの冷えた炭酸水はとても美味しく感じました。
ほかにも、映画上映開始1時間前くらいになるとポップコーンの無料配布もあります。
ちなみに映画上映前になると、足の踏み場もないほど人で埋め尽くされるので、ポップコーンをもらいに行くついでにお手洗いも済ませておくことをおすすめします。トイレは公園の南側にあるほか、6th Avenueにある紀伊国屋のトイレが使えます。
Bryant Park Movie Nightsで映画上映スタート
この日の日没時間は8時25分。8時頃にネットフリックスのスタッフが、映画「BAD BOYS」のトリビアクイズ大会で会場を盛り上げます。クイズが終わり日没時間になるとイントロが流れ、みんな拍手で映画がスタート。
気温が少し落ちてくると、空も夕焼けでピンク色になっていきます。公園を囲むビルも空の色に反射してとてもきれいな光景でした。
映画館のような静まり返った雰囲気とは違い、涼しい夜風が心地よく、街の騒音が遠くで聞こえるなかでの映画鑑賞はとても面白い経験でした。
ただ、ビルが壁になって響いてしまうのか、映画の音量が少し大きすぎて耳をふさぐ人もいました。大きな音が苦手な人は、アクション映画は避けたほうがいいかもしれません。
すっかり辺りが暗くなってくると、映画よりも綺麗な夜景に目が行ってしまいます。
映画の後半では、肘をついて映画に夢中になる人、寝っ転がって夜景を楽しむ人、座りながら寝てしまう人など、まるで家かのようにみんなリラックスして屋外での映画を楽しんでいました。
注意点とアクセス情報
ブライアントパーク・ムービー・ナイトへ行く前に、必ず下記の注意点を確認しておきましょう。
- 芝生の上にひいてOKなのはブランケットのみです。ビニールシート、防水シート、ビニール袋などは使えません。
- 椅子やテーブルの持ち込みは禁止です。
- 芝生エリアにペットは入ることができません。
- アルコール類の持ち込みは禁止です。
基本情報
- 名称: Bryant Park Movie Nights(ブライアントパーク・ムービー・ナイト)
- 住所: between 40th and 42nd Streets & Fifth and Sixth Avenues, New York, NY 10018
- 電話番号: 212-768-4242
- アクセス: オレンジのB、D、F、Mラインで42nd-Bryant Pk駅下車。
- WEBサイト: https://bryantpark.org/
まとめ
私が行った日は特に気温が高く、場所取りをして日が落ちるまでじりじりと照り付ける日差しが痛いほどでした。場所取りをした後は、友人と交代で水分補給をしに行くなどして、脱水症状を起こさないように気をつけましょう。
一生に一度は体験しておきたい、ニューヨークのビルに囲まれて見る屋外での映画鑑賞。夏にニューヨークへ訪れる機会があれば、ぜひ参加してみてください。