多くのアーティストが住むニューヨーク・ブルックリンのブッシュウィックには、まだあまり観光客には知られていない隠れた人気レストランがたくさんあります。
今回ご紹介するベトナム料理店「Falansai(ファランサイ)」もそのひとつ。なんとミシュランガイドの「ビブ・グルマン・アワード」を獲得しているお墨付きのレストランなんです。
味や値段はもちろん、こだわりの調理法や洗練されたインテリアなども人気の秘密。では、そんなFalansaiの魅力をたっぷりご紹介していきます!
※1ドル=約106円
ベトナム料理レストラン「ファランサイ」概要
ファランサイとは
2013年にブッシュウィックの一角にオープンしたFalansai。シェフ兼オーナーを務めるのは、ベトナム人のヘンリー・チェウさんです。
ベトナム戦争の影響で、10代の頃に難民としてアメリカに移り住んできたチェウさん。Falansaiをオープンする前までは、フレンチレストラン、中華料理屋などいくつかのレストランで働き、シェフとしての腕を磨いてきたそうです。
Falansaiではベトナム料理80パーセント、中国湖州料理18パーセント、そしてフレンチが2パーセントという、3つの国の食文化をミックスした創作料理を提供しています。
特にフォーは、一度食べたらやみつきになるおいしさ。ブッシュウィックを訪れると、どうしても行きたくなるレストランのひとつです。
ファランサイはミシュランの「ビブ・グルマン・アワード」を5年獲得
2013年にオープンしたFalansaiですが、なんと翌年の2014年と、つづく2015年にも連続してミシュランガイドのビブ・グルマン・アワードを受賞。2016年は受賞を逃したものの、2017年以降2019年まで毎年受賞しています。
ちなみにビブ・グルマン・アワードとは、40ドル未満でコース2皿とワイン、またはデザートを提供するコストパフォーマンスの良いお店に与えられる賞のことです。
リーズナブルで味もいい
Falansaiのランチメニューは7ドル(約763円)~高くても13ドル(約1,417円)と、外食すると30ドルは超えるニューヨークではかなり安い価格設定。料理のクオリティを考えると、ビブ・グルマン・アワードを5年受賞するのも納得です。
また、YelpやZAGAT、Eaterなどのフードメディアでも、ニューヨークで一番おいしいベトナム料理として常に上位にランクインするほど人気のレストランなんです。
ファランサイはミントブルーを基調にしたかわいい店内
外装と同じくミントブルーを基調にした店内は、シンプルで落ち着いた雰囲気が漂います。
今、ニューヨークで最も注目を集めているブッシュウィックは、アーティストが多く住んでいるエリアでもあり、ストリートアートの聖地と呼ばれるほどウォールアートが街中に溢れています。
そんなアーティスティックで騒々しい周りの雰囲気からは想像ができないくらい、店内はとても静かでリラックスできます。
昼と夜で異なる演出
ランチタイムは少しの照明のみを使用して大きな窓から差す自然の光を取り入れた明るい雰囲気、ディナータイムになると壁に垂れ下がる電球が灯され、ランチタイムとは少し違ったロマンチックな雰囲気へと変わります。
また、夏になると店の奥にある中庭が開放され、外での食事も楽しむことができます。
ファランサイで具から選べるフォー
Falansaiに行ったら、まず食べてほしいのがフォーです。メニューから選んでオーダーするのもいいですが、Falansaiでは具から、麺、ソースまで自分の好みで選ぶことができるんです。
具にはチキン、ビーフの他にビーガン(完全菜食)やシーフードが用意されています。麺は、米粉からできたビーフンのようなライスヌードル、春雨のようなグラスヌードル、パスタのようなエッグヌードルから選ぶことができます。
また、追加料金を払ってアジア各国のソースを足し、自分好みの味にするのもいいかもしれません。
ファランサイのフォーは「Non MSG」
日本ではあまり聞くことがない「MSG」という言葉。これは「Mono Sodium Glutamate」の略で、グルタミン酸ナトリウムのことを言います。うまみ成分として化学調味料などに入っているもので、フォーや中華料理に多く使われています。
アメリカで中華料理店が増えだした1960年代に、中華料理を食べた後に頭痛や痺れなどの炎症を訴えるアメリカ人が急増。その原因がこのMSGではないかと言われていたことから、アメリカではMSGを摂取することを嫌がる人が多いのです。
しかしFalansaiのフォーには、MSGが一切使用されていません。そのため、MSGに懸念を持つ人でも安心して食べることができます。
ファランサイはランチがおすすめ
Falansaiでは、毎日午前11時から午後3時までランチメニューを出し、午後3時には一度お店を閉めて、夕方の5時半にディナータイムとしてもう一度オープンします。
値段は全体的に高くないのでディナーに行くのもいいのですが、平日の午後1時頃は人も多くなく、落ち着いて食べられるのでおすすめです。
ランチメニューではフォーやサラダの他に、ベトナム料理では定番のバーミセリやバインミーも出しています。中でも日本で言う冷麺のようなバーミセリは、暑い夏におすすめの一品。
上の写真は「Grikked shrimp over Vermicelli」(13ドル)です。グリルされたぷりぷりのエビにさっぱりした味付けが、暑い夏でも食欲をそそります。
店舗情報
- 名称:Falansai(ファランサイ)
- 住所:112 Harrison Pl, Brooklyn, NY 11237
- 電話番号:(347) 599-1190
- 営業時間:ランチ 11:00~15:00、ディナー 17:30~22:00(金曜、土曜のみ23時まで)
- アクセス:グレーのLラインでMorgan Avenue駅下車、徒歩3分
- WEBサイト:https://www.falansai.com/
まとめ
私も友人に教えてもらってこのFalansaiを知り、この落ち着いた雰囲気がとても気に入りました。スタッフの接客態度も丁寧で、友人とゆっくり話したいときに使っています。
ブッシュウィックにはまだまだ知られていない隠れた名店が存在します。Falansaiでランチを食べた後は、そんなブッシュウィックの街を散策するのもおすすめです。
もしブルックリンを訪れる機会があれば、ぜひFaransaiに立ち寄ってみてください。